ステロイドパルス療法入院②~点滴開始~

経過

点滴前に

入院1日目、点滴のルートを取ってもらい、採血。

あっという間に昼食に。

合間に、入院の担当の医師が、あいさつと状況を見に来られました。

そうこうしてるうちに、「採血の結果も出て、問題なかったので、今日の点滴は14時頃から始めます。」と看護師さんが言いに来ました。

点滴は2時間半くらいと聞いていました。

私が入院していた大学病院では、シャワー室の予約を取らないといけなかったので、点滴が終わる17時の予約をとりました。

薬剤師の指導

ステロイドパルス療法について

点滴が始まる前に、病棟薬剤師がベッドサイドまで来て、ステロイドパルス療法についての説明をしてくれました。

先に、隣のベッドの患者さんに説明されていたのが丸聞こえでしたが笑

私が薬剤師であることは、病院には伝えていなかったので、一般の患者さんと同じように、がっつり説明を受けました。(病棟薬剤師の方、手間を取らせてすみません・・・)

説明文書に沿って、いろいろと説明してくれたのですが、主な内容としては、以下の通りでした。

  • ステロイドパルス療法は、強力に炎症と免疫を抑える目的で、点滴で大量のステロイドを投与する治療法。
  • 通常、500㎎~1000㎎のステロイドを3日間点滴する。
  • ステロイドパルス療法では、一般的に短期間のため、副作用は比較的少ないが、以下のようなことが起こる可能性がある。
  1. ステロイドにより、胃潰瘍になりやすくなることがある。
  2. ステロイドにより、免疫が抑えられるため、感染症にかかりやすくなる。なるべく人混みを避け、マスクを着用し、手洗い・うがいをするように。また、傷をつくらないようにし、常に身の回りを清潔にするよう心がける。
  3. ステロイドにより、血糖値が上昇することがある。糖尿病を指摘されたことがある方は、申し出るように。また、食欲が出て、肥満になりやすくなることがあるので、暴飲暴食を慎み、カロリー制限に努めましょう。バランスのとれた食事を心がけるように
  4. その他、比較的起こりやすい副作用として、不眠、血圧上昇、ほてり、味覚異常(金属のような味)などがある。夜眠れなくて日中つらいなどの症状があれば、気軽に相談を
  5. ごくまれに、不整脈、骨の異常(股関節、腰、膝などが突然痛む)などが起こることがある。

今回、私は1日500㎎のステロイドを点滴するとのことでした。

また、気になることがないか聞かれたため、

ゆかじー
ゆかじー

元々、胃があまり強くなくて、よく逆流性食道炎になるので、心配です。

と伝えると、

薬剤師
薬剤師

点滴に、胃薬も一緒に入っているので、だいたいの方は問題ないのですが、なにかあったら相談してください。

とのことでした。

あと、血糖コントロールのことがあるので、あまり間食とかしないようにと言われました。

病院のご飯は少ないイメージだったので、お菓子を少し持ち込んでいたのですが・・・笑

でも、病院ではあまり動かないせいか、全然お腹も減らず、間食は必要なかったです。

併用薬の確認

病棟薬剤師の仕事は、治療薬の説明だけではありません。

患者さんが、他になにか薬を使っていないか?、副作用が出ていないか等も確認します。

薬によっては、飲み合わせが悪いものもあるので、病院の薬剤師にも、今使っている薬をしっかり見せましょう

お薬手帳をお持ちの場合は、それも提出しましょう。(お薬手帳を出してもらえると、いろいろな情報が確認できるので、薬剤師としてはとても助かります。)

私は、脱毛症の治療で皮膚科からもらっていた飲み薬、塗り薬の他に、生理不順で飲んでいたホルモン剤等もあったので、そちらも一旦すべて病棟薬剤師に預けて、確認してもらいました(おそらく、カルテに入力したりされていると思います)。

そして、しばらくすると、看護師さんが薬を全部返却しに来てくれました。

点滴開始

ついに点滴始まる

14時過ぎになり、看護師さんが点滴を持って来られました。

ここでもやはり、先に隣のベッドの患者さんをやってから、私の番がきました。

左腕の留置針が詰まっていないか確認され、点滴をつなげられました。

また、胸にはポータブル心電図をつけてもらいました。こちらは、不整脈等の副作用が出ていないか確認するためですね。

トイレに行く場合は、点滴速度をコントロールしている装置のコンセントを抜いて行ってくださいとのこと。

普段、仕事をしていると、そんなに頻繁にトイレに行けなかったので、2時間半の点滴の間くらい、トイレは行かないだろうなぁ~と思いながら聞いていました。

最初なので、看護師さんが時々様子見に来るとのこと。

一通り処置と説明を終え、看護師さんが出て行かれてから、点滴のラベルを見ました。

薬剤師なので、どうもそういうのが気になってしまいます。

この点滴に入っている内容は、

  • ソル・メドロール静注用500㎎(ステロイド)
  • ガスター注射液20㎎2mL(胃薬)
  • ソルデム3A輸液200mL

でした。

ソルデムという輸液に、ステロイドと胃薬を混ぜてあるということです。

全体で200mLちょいのものを、2時間半くらいで体内に点滴していくことになります。

副作用

最初は、2時間半あるし、本でも読もうかなと、持参していた本を読み始めました。

しかし、15分~30分くらい経った頃から、動悸がしてきました。

体内に薬が入ってきて、血中濃度がどんどん上がっているんやなぁ~という感じがしました。

そして、心臓というか、上半身がバクバク脈打っているような感じでした。

少し頭痛もしてきて、本が進まなくなったので、読むのをあきらめて、安静にしておくことにしました。

そして、なんか口の中に苦味を感じるようになってきました。

先ほど、病棟の薬剤師が説明してくれた文書を見ると、『味覚異常(金属のような味)』と書いてあり、これのことか!と思いました。

恥ずかしながら、私も薬剤師ですが、ステロイドパルス療法で苦味を感じるということを全然知らなかったので、めちゃくちゃ勉強になりました。

何事も自分で体験してみるのが一番ですね。

それから、あとで詳しく書こうかと思いますが、不眠にもなり、初日の夜はほとんど眠れませんでした。

ちなみに、動悸と頭痛は、点滴が終わる頃には落ち着いていたと思います。

正直、副作用の心配はあまりしていなかったのですが、思ってた以上に体には少し負担がかかっているんやなという感じがしました。

でも、どの副作用もそんなに大したことではなかったです。

行かないと思ってたのに・・・

点滴中にトイレに行くことはないだろうと思っていたのですが・・・

さすがに200mLくらいの水分を、直接血管に入れられていると、やっぱりトイレに行きたくなってしまいました。

単純に、血液の量も増えて、腎臓でいっぱい尿も作られるってことですね。

ドキドキしながら、点滴の装置のコンセントを抜いて、点滴バッグのかけてあるやつ(アレなんていうんでしょう?)を押しながら、無事トイレに行きました。

ポータブル心電図

トイレに行くのに動いたりしていると、胸につけていたポータブル心電図の電極が取れてしまいました。

いつも体に保湿剤たっぷり塗っていたためか、めっちゃはがれやすくて、実は何回も取れてました。

自分でなんとなくの場所につけてみると、きちんと心電図が動いているようだったので、とりあえずそのままにしてました笑

あとから、看護師の友達にその話をしたら、「めっちゃ助かる~」って言われましたが、みなさんは自分で対応せず、看護師さんを呼んで、ちゃんと付け直してもらいましょう!

点滴終了

無事に2時間半くらいで点滴が終わり、ナースコールを押して、点滴をはずしに来てもらいました。

思ったよりもちょっと時間がかかって、17時にシャワー予約していたのですが、少し遅れてしまい、今から入ってもよいか聞くと、大丈夫とのことだったので、シャワーに向かいました。(シャワーは30分ごとの予約で、17時が最終でした。)

シャワーを終えると、すぐに18時の夕食の時間でした。

普段、夕食を食べるのも20時くらいで、寝るのも遅いのですが、入院中は19時にはシャワーも夕食も終わっていて、あとは寝るだけの状態になっていたので、不思議な感じでした。

22時の消灯時間まで、TVを見たり、PCを見たり、ゆっくり過ごしていました。

その後、全く眠れないとは思わずに・・・

次回に続く・・・

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